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究極の英語学習法
K/H システム上級編

K/Hシステム上級編

K/H システム上級編のねらい

聞き取りで、一文一文は分かったつもりなのに、話が終わってみると相手の言ったことが思い出せない。覚えていても、結局、何が話のポイントなのか自信がなくて、推測で納得してしまう。あるいは、アメリカ人の話は同じようなことの繰り返しが多いと感じる。スピーキングでは、せっかく自分の言いたいことを「うまく言えた!」と思っても、何とも言えない怪訝そうな顔でアメリカ人に顔をのぞき込まれることが多い。あるいは、なぜか話のポイントとずれたところばかりに相手が注目して、質問を投げかけてくる。

何かちぐはぐで、「かみ合わない」感覚――かなりの英語の使い手になった人ですら経験することの多いこうした瞬間は、実は、私たちが英語的な「話の組み立て方」をよく理解していないために起こっていることが多いのです。英語の自然な話の組み立てとキー表現を分っていると、話の結論部分、説明部分、挿入部分を明確に見抜き、相手の話の論旨をメリハリと確信を持ってつかむことが可能になります。本書では、一文単位の英語の理解から一歩進んで、こうしたパラグラフ単位の英語的な「話の組み立て」の典型的なパターンを学び、論旨をしっかりととらえた聞き取りのコツをつかんでもらいます。本書ではリスニングにフォーカスして学びますが、ここで学ぶ知識はスピーキングにおいても、プロフェッショナルなレベルでのコミュニケーション力に不可欠の要素になります。

どんな学習者に、どの段階で役立つのか

K/Hシステムでの学習が初めての方も問題なく取り組めるようになっています。前3著「はじめてのK/Hシステム」、そして『基本編』『中級編』でフォーカスした「一文を正確に聞き取るための力」は、全ての土台になります。この力をつけていくことが必須であることは間違いありませんが、一方で、本書で学ぶ「パラグラフ単位の話の組み立てのパターン」は、現在の英語力レベルでも、できる限り正確に相手のメッセージをつかむためにすぐに役立てることのできる視点です。そのため、英語力を問わず、「まずは、この本で英語文化の典型的な話のパターンについての知識を身につけておく」という順序で学習するのも、意味があると考えています。(ただし、本当に質の高い英語力を目指すのであれば、一文を正確にとれる力を強化していくことを絶対に忘れないでくださいね!)


本書の構成と学習の仕方  


読みものとして気楽に学べる PART 1

基本的な内容はすべてPART 1で学ぶことができます。典型的な話の組み立てとして<基本形><挿入形><フィードバック形>を学び、同時に、結論に納得してもらうための説明部分(サポート)の典型的なタイプ4つ、挿入の典型的なタイプ4つも学びます。英語圏の人が、柔軟に、戦略的に話を組み立てて話す感覚が分かります。 まずはPART 1を読み物的に読み、まずは「そうなんだぁ」と知識として納得することで、聞き取りやスピーキングでふと「あ、本当だ」「あ、少し話が入ってきやすい」「少し英語で話しやすい」という感覚を得られると思います。英語力にあまり余裕がない方は、PART 1で学習を一度終えていただいてよいと思います。力がついてきたら、ぜひ、またPART 2に挑戦してください

多読多聴で理解を深め、経験値をあげて「感覚として身につける」ための PART 2

余裕のある方は、ぜひPART 2に進んでください。PART 1で概念的に分かったことを、たくさんの例に触れて慣れることで、自分の感覚の中に入れ、実戦で生かせる力にしていきます。3つのタイプそれぞれに短い素材を4~7つ、加えて、そうした3つのタイプが組み合わさった少し長めの素材も挑戦用に7つ入っています。独自にインタビューした8人に加え、政治家も含めて11人の異なるスピーカーの素材で、イギリス英語とドイツ訛りの英語も含まれています。各素材に用意された「聞き取りのヒント」を使って、力試し風に挑戦するのもよし、しっかりと意味とロジックの解説を読んでからじっくり聞き込むのもよし。フレキシブルに学習に取り組めます。

『基本編』『中級編』でお馴染みのK/H式「語句解説」をWEB上で公開

せっかく揃っている英語の素材。これらをシャドーイングや聞き取り練習などをして、「身につけてしまおう」「一文を正確につかむ力を強化する練習にも使おう」という方のために、WEB上で、K/Hシステム式の詳しい語句解説 を公開しています。活用してください。



登録情報

  • タイトル: 究極の英語学習法 K/H システム上級編
  • 出版社: アルク (2020/4/8)
  • ISBN-10: 4757436181
  • ISBN-13: 978-4757436183
  • 著者: 国井 信一
  • 著者: 橋本 敬子
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